2018/01/11

遺言でしかできないこと。

 

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石川宗徳
埼玉県をこよなく愛する司法書士・相続診断士。汐留司法書士事務所代表。一般社団法人さいたま幸せ相続相談センター相談員。
得意分野は会社法と相続。会社の相続もご相談ください。
趣味はフットサル(走れない)と将棋(弱い)
好きな食べ物は牡蠣とワッフル(セブン&アイ)
東武動物公園に稀に出没する。
詳しいプロフィールはこちら

生きている内にしかできないこともあれば、成人になってからでしかできないこと、そして遺言によってしかできないこともあります。

このページでは、遺言による方法でしかできないことについて紹介しています。

遺言においてのみできること

未成年の子の後見人及びその後見監督人の指定

未成年者に対して最後に親権を行う者は、遺言で、未成年後見人を指定することができます(民法第839条)。

夫が既に他界している妻が、遺言において、自分が亡くなった後の自分の子(未成年)の未成年後見人を指定するようなケースで用いられます。

(未成年後見人の指定)
民法第839条

1 未成年者に対して最後に親権を行う者は、遺言で、未成年後見人を指定することができる。ただし、管理権を有しない者は、この限りでない。
2 親権を行う父母の一方が管理権を有しないときは、他の一方は、前項の規定により未成年後見人の指定をすることができる。

 

相続分の指定

遺言者は、遺言で共同相続人の相続分を定めることができます(民法第902条)。

例えば、妻は相続財産の4分の3を相続し、長男は相続財産の4分の1を相続するように指定するようなケースです。

(遺言による相続分の指定)
民法第902条

1 被相続人は、前2条の規定にかかわらず、遺言で、共同相続人の相続分を定め、又はこれを定めることを第三者に委託することができる。ただし、被相続人又は第三者は、遺留分に関する規定に違反することができない。
2 被相続人が、共同相続人中の1人若しくは数人の相続分のみを定め、又はこれを第三者に定めさせたときは、他の共同相続人の相続分は、前2条の規定により定める。

 

遺産分割方法の指定

遺言者は、遺言で遺産の分割方法を定めることができます(民法第908条)。

例えば、妻は自宅を相続し、長男は預貯金を相続すると定めるようなケースです。

(遺産の分割の方法の指定及び遺産の分割の禁止)
民法第908条

被相続人は、遺言で、遺産の分割の方法を定め、若しくはこれを定めることを第三者に委託し、又は相続開始の時から5年を超えない期間を定めて、遺産の分割を禁ずることができる。

 

遺産分割の禁止(一定期間)

遺言がある場合でも、相続人は遺言の内容と異なる遺産分割協議を行うことができます。

しかし遺言者は、遺言で遺産分割協議につき、5年を超えない期間であればそれを禁止することができます(民法第908条)。

 

遺言執行者の指定

遺言者は、遺言で遺言執行者を指定することができます(民法第1006条)。

遺言執行者とは、遺言の内容を実現するために行動する人のことをいいます。

(遺言執行者の指定)
民法第1006条

1 遺言者は、遺言で、一人又は数人の遺言執行者を指定し、又はその指定を第三者に委託することができる。
2 遺言執行者の指定の委託を受けた者は、遅滞なく、その指定をして、これを相続人に通知しなければならない。
3 遺言執行者の指定の委託を受けた者がその委託を辞そうとするときは、遅滞なくその旨を相続人に通知しなければならない。

 

遺留分減殺方法の指定

相続人が遺留分減殺請求を他の相続人や受遺者にするときは、どの財産(及び割合)が対象となるかは法律で定められています。

遺言者は、遺言で遺留分減殺請求の対象財産を指定することができます(民法第1034条)。

例えば、全て相続財産は妻に相続させるが、他の相続人から遺留分減殺請求があったときは、預貯金を対象とする旨を書いておくようなケースです。

(遺贈の減殺の割合)
民法第1034条

遺贈は、その目的の価額の割合に応じて減殺する。ただし、遺言者がその遺言に別段の意思を表示したときは、その意思に従う。

 

相続人間の担保責任の指定

各相続人は、その相続分に応じて、他の相続人が遺産の分割によって受けた債権につき、その時点における債務者の資力を担保するとされています(民法第912条)。

しかし遺言者は、遺言でその担保責任につき異なる定めをすることができます(民法第914条)。

(遺言による担保責任の定め)
民法第914条

前三条の規定は、被相続人が遺言で別段の意思を表示したときは、適用しない。

 

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埼玉県をこよなく愛する司法書士・相続診断士。汐留司法書士事務所代表。一般社団法人さいたま幸せ相続相談センター相談員。
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