2018/01/12

遺言があっても遺産分割協議をしたい。

 

この記事を書いている人 - WRITER -
石川宗徳
埼玉県をこよなく愛する司法書士・相続診断士。汐留司法書士事務所代表。一般社団法人さいたま幸せ相続相談センター相談員。
得意分野は会社法と相続。会社の相続もご相談ください。
趣味はフットサル(走れない)と将棋(弱い)
好きな食べ物は牡蠣とワッフル(セブン&アイ)
東武動物公園に稀に出没する。
詳しいプロフィールはこちら

亡くなった人(被相続人といいます)が遺言をのこしていれば、遺産は遺言の内容に従って分配されることになります。

しかし、遺言の内容とは異なる方法で遺産を分けたい、と相続人が考えた場合はどうでしょうか。

このページでは、遺言がのこされていた場合でも相続人が遺産分割協議を行うことができるかどうかについて紹介しています。

遺言と遺産分割協議

被相続人が遺言をのこしていた場合、その内容と異なる方法で遺産を分配してもいいのでしょうか。

結論から申し上げますと、遺言があったとしても、相続人全員が遺言の内容と異なる遺産分割協議を行うこととその内容について納得しているのであれば、その遺産分割協議に従い遺言の内容と異なる遺産の分け方をしても問題はないとされています。

受遺者がいるケース

遺言により遺産を受け取る受遺者が法定相続人以外にいるときに、遺言と異なる遺産分割協議を行うのであれば、当該受遺者の同意が必要となります。

 

遺産分割協議ができない場合

遺言がある相続において、どんな場合でも遺産分割協議ができるわけではありません。

次のようなケースでは遺産分割協議を行うことはできません。

遺言で遺産分割協議が禁止されている

遺言で相続開始後の一定期間、遺産分割を行うことを禁止することができます(民法第908条)。

遺言によって遺産分割を行うことが禁止されているときは、その期間の間は遺産分割協議を行うことはできません。

(遺産の分割の方法の指定及び遺産の分割の禁止)
民法第908条
被相続人は、遺言で、遺産の分割の方法を定め、若しくはこれを定めることを第三者に委託し、又は相続開始の時から五年を超えない期間を定めて、遺産の分割を禁ずることができる。

裁判所による遺産分割の禁止

特別の事由があるときは、家庭裁判所は調停を経たうえで、遺産分割を禁止する審判をすることができます(民法第907条3項)。

特別の事由は、例えば法定相続人が確定していない(法定相続人を特定するための裁判中である)等のようなケースをいい、遺産分割を禁止できる期間も5年以内となっています。

遺言執行者が選任されている

遺言により遺言執行者が選任されている場合があります。

遺言執行者とは、遺言の内容を実現するために行動や手続を行う人のことをいいます。

遺言執行者は遺言の内容を実現することが職務であるため、遺言執行者がいるときは、遺言の内容と異なる遺産分割協議を行うことができないようにも思えます。

しかし、遺言執行者が選任されている場合でも、遺言執行者の同意を得ているのであれば遺産分割協議を行うことができるとされています。

遺言執行者に加えて受遺者がいるケース

遺言執行者の他に、遺言により遺産を受け取る受遺者がいるときに、遺言と異なる遺産分割協議を行うのであれば、遺言執行者の同意に加えて、当該受遺者の同意も必要となります。

遺産分割協議書は作成必須

遺産分割協議をしたのであれば、遺産分割協議書は必ず作成しておきましょう。後日、言った言わないの争いを避けることができます。

加えて、遺言執行者や受遺者の同意書についても、書面でもらい残しておいた方が無難です。

 

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