2018/05/03

その自筆証書遺言、要件を全て満たしてますか?

 

この記事を書いている人 - WRITER -
石川宗徳
埼玉県をこよなく愛する司法書士・相続診断士。汐留司法書士事務所代表。一般社団法人さいたま幸せ相続相談センター相談員。
得意分野は会社法と相続。会社の相続もご相談ください。
趣味はフットサル(走れない)と将棋(弱い)
好きな食べ物は牡蠣とワッフル(セブン&アイ)
東武動物公園に稀に出没する。
詳しいプロフィールはこちら

紙とペンがあれば作れてしまう自筆証書遺言は、その手軽さからその方法を選択する人も少なくありません。

自筆証書遺言は思い立ったらすぐ作れる、用意するものも少ないという手軽さの一方で、法律では守らなければならない要件というものを定めており、それを守らなければ無効となってしまいます。

このページでは、自筆証書遺言を作成するときに守らなければならない要件について紹介しています。

自筆証書遺言の要件

自筆証書遺言には要件があり、それを全て満たす必要があります。

遺言の特徴として、遺言者の死亡後にその効力が発生しますが、遺言者の死亡後に間違いを発見したとしても遺言を修正をすることができません。

自筆証書遺言を書く方は、その要件を必ず守るようにしましょう。

 

条文の確認

自筆証書遺言に該当する民法の規定は次のとおりです。

(自筆証書遺言)
民法第968条

1 自筆証書によって遺言をするには、遺言者が、その全文、日付及び氏名を自書し、これに印を押さなければならない。
2 自筆証書中の加除その他の変更は、遺言者が、その場所を指示し、これを変更した旨を付記して特にこれに署名し、かつ、その変更の場所に印を押さなければ、その効力を生じない。

 

自筆であること

自筆証書遺言という名のとおり、自筆であることが求められています。

他の人に書いてもらったり、パソコン等に入力をしてプリントアウトしたものは自筆証書遺言の自筆要件を満たしません。

なお、文字が書けない人は公正証書遺言を作成することになります。

 

日付を書くこと

遺言書にその作成日を記載します。もちろん日付も自筆です。

日付は、2017年6月吉日のような記載ではなく、2017年6月19日のように明記しましょう。西暦でも平成でもどちらでも問題ありません。

 

氏名を書くこと

遺言書にその作成者の氏名を記載します。戸籍上の氏名が望ましいでしょう。

 

押印をすること

遺言書にその作成者が押印します。自筆証書遺言に押印する印鑑については特に規定がないため認印でも無効とはなりません。

しかし、本当に作成者本人が書いたものであることを示すために、実印での押印が良いかと思います。

 

加除その他変更方法

遺言内容を間違ってしまった場合、「遺言者が、その場所を指示し、これを変更した旨を付記して特にこれに署名し、かつ、その変更の場所に印を押さなければ、その効力を生じない。」とされています。

修正や加筆はその方法が厳しく定められているため、後で修正や加筆が無効とならないように、間違えてしまったページは書き直した方が無難です。

 

内容についての注意点

自筆証書遺言の成立要件は上記のとおりですが、その内容にも気を付けておいた方が良い点があります。

 

財産や人の記載

誰が読んでも遺産を特定できる表記が望ましいといえます。

「遺言者に属する一切の財産」のように全ての相続財産を対象に記載する場合は特定をしなくても全てを含むため問題ありませんが、例えば不動産を記載するときは「さいたま市大宮区にある土地」のようにあいまいな表現ではなく、登記簿に記載されている「所在・地番・地目・地積」を記載して特定します。

 

遺留分

配偶者、第1順位相続人、第2順位相続人には遺留分があります。

遺留分を無視した遺言も有効ですが、遺言により遺産を承継した人が後で遺留分を請求されて紛争に巻き込まれないように、遺留分に関する手当をしておくという方法も考えられます。

 

付言事項

遺言には、記載しても法的な効力がない事項を記載することもできます。

遺言に、遺産の分配方法だけを記載しても、その割合が少ない相続人には不満が募ってしまうかもしれません。どうして私だけ少ないのか、、、というように。

そこで遺言者がどうしてそのような分け方にしたのか、相続人に対してどのような想いでいたのか等を記載することにより、普段言えなかった相続人への想いを最後に伝えることができるとともに、相続人が遺言内容に納得して円満に相続を終えられ得る可能性が高まります。

このような記載事項を付言事項といいます。

 

この記事を書いている人 - WRITER -
石川宗徳
埼玉県をこよなく愛する司法書士・相続診断士。汐留司法書士事務所代表。一般社団法人さいたま幸せ相続相談センター相談員。
得意分野は会社法と相続。会社の相続もご相談ください。
趣味はフットサル(走れない)と将棋(弱い)
好きな食べ物は牡蠣とワッフル(セブン&アイ)
東武動物公園に稀に出没する。
詳しいプロフィールはこちら
 

Copyright© さいたま遺産相続相談.net , 2017 All Rights Reserved.