2018/05/03

内縁の妻が夫に遺言を書いてもらう必要性

 

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石川宗徳
埼玉県をこよなく愛する司法書士・相続診断士。汐留司法書士事務所代表。一般社団法人さいたま幸せ相続相談センター相談員。
得意分野は会社法と相続。会社の相続もご相談ください。
趣味はフットサル(走れない)と将棋(弱い)
好きな食べ物は牡蠣とワッフル(セブン&アイ)
東武動物公園に稀に出没する。
詳しいプロフィールはこちら

内縁の夫婦とは、夫婦のように一緒に生活等をしてはいるけれども、婚姻の届出をしていないため、法律上の夫婦ではない関係の男女をいいます。

一方で、法律では配偶者は常に相続人となるとされています(民法第890条)。

このページでは、内縁の夫婦にはお互いの遺産に対する相続権があるのかどうか、そしてその対策について紹介しています。

内縁関係と相続

人が亡くなったときに、誰がその人の相続人となるかは法律で定められています。

そして、法律では配偶者は常に相続人となるとされています。

常に相続人となるとは、亡くなった人(被相続人といいます)に子や親、兄弟姉妹等の親族がいたとしても相続人となることをいいます。

 

相続人となる配偶者

配偶者は常に相続人となる。ここでいう配偶者とは、法律上の婚姻関係にある配偶者を指します。

法律上の婚姻関係にあるとは、婚姻届を市区町村役場に提出し、同じ戸籍に入りお互いが夫・妻とされている男女のことを指します。

つまり、内縁関係にある夫婦は、お互いの相続人とはなりません。

相続発生後に法定相続人からの請求

内縁の夫が亡くなったときに、内縁の夫に(子や親がおらず)弟がいたとすると、弟は法定相続人となりますので、内縁の夫の遺産は内縁の妻ではなく、内縁の夫の弟が相続することになります。

内縁の夫の弟から内縁の夫の遺産を引き渡すように請求されたときは、内縁の妻は基本的には遺産を引き渡さなければなりません。

 

内縁の妻が夫の遺産を受け取る方法

内縁の夫が何も相続対策をしていないときは、内縁の妻は内縁の夫の相続という場面において不利な立場であるといえます。

事前に対策をしておくことにより、その問題の一部を解消することが可能です。

 

生前贈与をする

内縁の夫が亡くなる前に、その財産を贈与する等して内縁の妻に移しておく方法が考えられます。

贈与には贈与税不動産取得税等の税金も考慮しておいた方がいいでしょう。

内縁の夫が認知症になってしまったり、病に倒れたりする等を理由に贈与の意思表示ができなくなってしまった後では、基本的には財産を贈与することはできません。

 

遺言をのこす

生前に全て財産を内縁の妻に渡してしまうのは不安という方もいると思います。

そのときは、自分が亡くなったときに相手に財産が渡るようにすることができる遺言という方法があります。

遺留分に気を付けましょう

配偶者、第1順位相続人、第2順位相続人には遺留分があります。

遺留分を侵害する遺言を作成してもその遺言は無効とはなりませんが、遺留分は少なくとも法定相続人にのこすような遺言にしておくか、全て内縁の妻に全て遺産を渡す場合でも、遺言で遺留分減殺請求がされたときに法定相続人に渡すことになる遺産を指定しておく等のケアをしておいた方がいいかもしれません。

 

特別縁故者として財産分与を請求する

内縁の夫に法定相続人が誰もいない場合に限定されますが、特別縁故者として財産分与を請求することができます。

特別縁故者は「被相続人と生計を同じくしていた者、被相続人の療養監護に努めた者その他被相続人と特別の縁故のあった者」と定められており、内縁の妻はこれに該当する可能性があります。

特別縁故者としての請求は、相続財産管理人が選任されてから(この申立てにも費用がかかります)、10ヶ月以上経過して相続人の不存在が確定した後の、3ヶ月以内にしなければなりません。

特別縁故者としての請求は、法定相続人が不存在であることが条件であること、相続財産管理人の選任が必要なこと、請求の期間が定められていること、請求してもその請求が認められるかは不確定であることから、生前贈与や遺言を利用できるのであれば利用した方がいいでしょう。

 

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埼玉県をこよなく愛する司法書士・相続診断士。汐留司法書士事務所代表。一般社団法人さいたま幸せ相続相談センター相談員。
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