2018/05/03

認知症の方が自宅を売る方法

 

この記事を書いている人 - WRITER -
石川宗徳
埼玉県をこよなく愛する司法書士・相続診断士。汐留司法書士事務所代表。一般社団法人さいたま幸せ相続相談センター相談員。
得意分野は会社法と相続。会社の相続もご相談ください。
趣味はフットサル(走れない)と将棋(弱い)
好きな食べ物は牡蠣とワッフル(セブン&アイ)
東武動物公園に稀に出没する。
詳しいプロフィールはこちら

 

介護施設に入るから入所資金を捻出するために自宅を売りたい、入院するから入院費用を用意するために自宅を売りたい、今後の生活資金のために自宅を売って賃貸に移り住みたい。

色々な理由から自宅を売ることになったとします。

しかし、不動産を売るという行為には意思能力が必要です。意思能力がないと判断された認知症の方は自宅を売ることはできるのでしょうか。

このページでは、認知症の方が自宅を売る方法を紹介しています。

不動産の売却と意思能力

自宅を売却するには、意思能力が必要とされています。

意思能力がない当事者がした不動産の売買は無効となってしまいます。

 

自宅を売るには意思能力が必要

つまり、売主は自発的に自宅を売るという意思決定をすることができることが求められており、これには(自宅を)売るという行為がどのような行為か理解をしていて、売った結果がどのようなものになるのか等を理解している必要があります。

認知症の方も、その程度によるため一概には言えませんが、意思能力が不十分と判断されたときは、本人の意思決定では自宅を売ることはできません。

認知症でも意思能力があれば自宅を売れるますが・・・

意思能力の有無の判断は方法は、法的に明確な規定があるわけではありません。

認知症の方=意思能力が不十分ということが100%言えることはなく、認知症の方でも意思能力を有すると判断されることがあります。

意思能力を有すると判断されれば自宅を売ることはできますが、仲介をする不動産業者や登記をする司法書士は慎重になるかもしれません。

 

家族が勝手に売ることはできない

一緒に住んでいる家族であれば、本人を代理して自宅を売ることができると思っている方もいます。

結論から申し上げると、家族であっても自宅を勝手に売ってしまうことはできません。

本人に無断で売ってしまうことはもちろん許されませんし。また、本人を代理して売る方法をとったとしても、「代理人を選ぶ」・「代理人に依頼する」という行為自体に意思能力が必要とされていますので、意思能力が不十分な方はその意思に基づき代理人を立てることができません。

 

売却するには成年後見の申立てが必要

それでは認知症の方が自宅を売ることはできないのかというと、必要があれば売ることができます。

その方法は、成年後見制度を利用して、家庭裁判所に成年後見人を選任してもらうことです。

自宅を売却する必要があるときは、成年後見人が本人の代わりに自宅を売却します。

成年後見制度

成年後見制度とは、次のように説明されます。

認知症,知的障害,精神障害などの理由で判断能力の不十分な方々は,不動産や預貯金などの財産を管理したり,身のまわりの世話のために介護などのサービスや施設への入所に関する契約を結んだり,遺産分割の協議をしたりする必要があっても,自分でこれらのことをするのが難しい場合があります。また,自分に不利益な契約であってもよく判断ができずに契約を結んでしまい,悪徳商法の被害にあうおそれもあります。このような判断能力の不十分な方々を保護し,支援するのが成年後見制度です。
(法務省)成年後見制度~成年後見登記制度~

自宅の売却には家庭裁判所の許可を得る

成年後見人は本人の代わりに自宅を売却することができますが、自宅を売却するときは家庭裁判所の許可を得る必要があります。

既に自宅から別の場所へ引越し済みであるときも、売却について許可の有無が必要かどうか家庭裁判所に確認をしておいた方がいいでしょう。

成年後見人は本人亡くなるまでその職務が続く

成年後見人は、自宅を売るためだけにスポットで選任されるわけではありません。

基本的には、一度成年後見人と選任された人は、本人が亡くなるか意思能力が十分に回復するまでその職務が続きます。

 

成年後見の申立て手続

成年後見の申立てについては、次のサイトをご参照ください。

自分で調べて申立てをすることが難しい方は、弁護士司法書士に成年後見申立ての手続を依頼しましょう。

http://www.courts.go.jp/tokyo-f/saiban/koken/seinen-koken/index.html

 

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埼玉県をこよなく愛する司法書士・相続診断士。汐留司法書士事務所代表。一般社団法人さいたま幸せ相続相談センター相談員。
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