2018/05/03

相続人の1人が相続放棄をしたときの、他の相続人や受遺者の相続分

 

この記事を書いている人 - WRITER -
石川宗徳
埼玉県をこよなく愛する司法書士・相続診断士。汐留司法書士事務所代表。一般社団法人さいたま幸せ相続相談センター相談員。
得意分野は会社法と相続。会社の相続もご相談ください。
趣味はフットサル(走れない)と将棋(弱い)
好きな食べ物は牡蠣とワッフル(セブン&アイ)
東武動物公園に稀に出没する。
詳しいプロフィールはこちら

相続人の相続分は法律で定められています。

相続放棄をした人がいるときは、他の相続人や受遺者の相続分はどう変化するでしょうか。

このページでは、相続放棄をした人がいるときの相続人や受遺者の相続分について紹介しています。

相続放棄と相続分

相続放棄をした人は、最初から相続人でなかったものとみなされます(民法第939条)。

相続人のうち相続放棄をした人がいるときは、当初の法定相続人の人数等が変わるため他の相続人への影響が生じることになります。

(相続の放棄の効力)
民法第939条
相続の放棄をした者は、その相続に関しては、初めから相続人とならなかったものとみなす。

 

同順位の相続人全員が相続放棄をした場合

同順位の相続人全員が相続放棄をしたときは、後順位の相続人が遺産を相続することになります。

被相続人の法定相続人として子1名、兄が1名がいるとき(親は既に他界)は、第一順位相続人として子が遺産を相続することになりますが、子が相続放棄をしたときは、後順位の相続人である兄が遺産を相続します。

 

同順位の1名が相続放棄をした場合

同順位の相続人が相続放棄をしたときは、他の相続人の相続分が増えることになります。

被相続人に子が3名いるケースでは、当初は子の法定相続分はそれぞれ3分の1ずつでしたが、子の1名が相続放棄をしたときは、当該相続放棄をした相続人は最初から相続人ではなかったことになりますので、相続放棄をしていない子2名の相続分はそれぞれ2分の1ずつとなります。

 

他の相続人の相続放棄と配偶者の相続分

相続人のうち相続放棄をした人がいるときでも、配偶者の相続分は増えないことがあります。

相続人が配偶者と子2名の合計3名であるときに、当初の相続分は、

  • 配偶者 2分の1
  • 子2名  4分の1ずつ

となりますが、このうち子1名が相続放棄をしたときの相続分は、

  • 配偶者 2分の1
  • 子   2分の1

となり、配偶者の相続分は子1名の相続放棄前後で変わりません。

なお、上記のケースにおいて子2名が相続放棄をし、後順位相続人として被相続人の兄がいるときは、それぞれの相続分は次のとおりとなり配偶者の相続分は増えることになります。

  • 配偶者 4分の3
  • 兄   4分の1

 

相続放棄と包括受遺者の相続分

法定相続人ではない人に遺言で包括遺贈をされているケースにおいて、法定相続人が相続放棄をするとどうなるでしょうか。

包括受遺者は相続分が指定されており、また法定相続人ではないため、その相続分において相続人の相続放棄の影響を受けません。

法定相続人として子2名がいて、遺言で第三者Aが遺産の3分の1の割合の包括遺贈を受けているケースにおいて、当初の相続分は、

  • 子2名 それぞれ3分の1
  • A   3分の1

となりますが、子1名が相続放棄をしたときの相続分は次のとおりとなります。

  • 子 3分の2
  • A  3分の1

 

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埼玉県をこよなく愛する司法書士・相続診断士。汐留司法書士事務所代表。一般社団法人さいたま幸せ相続相談センター相談員。
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